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1on1ミーティングの取り組み

こんにちは、ソリューション技術部の中島です。

今回は、私のチームで実施している1on1ミーティングについて話をしたいと思います。
開発チームのリーダーとしての立場からの話です。

1on1を始めてから今までの経緯

1年以上前の話なので、はっきりとは覚えていませんが、 当時の私たちのチームは、大きな開発を終えて、ふりかえりなども実践し始めて、チームとしてやっと軌道に乗ってきたと思えるところになっていたと思います。

そんな中で、メンバーとのコミュニケーションが不足していると感じていた私は、いろいろ勉強をしていく中で以下の書籍を読み、1on1ミーティングというものを知りました。

ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法

この書籍を読んで課題の解決に繋がりそうだと感じたため、メンバーに趣旨を説明して、毎週1人あたり30分ずつ時間をとって実施することをチームで決めました。

それから1年とちょっと経ちますが、今でも毎週継続して実施しています。

何度かチームのふりかえりミーティングの際に、今後どうするかということを確認してみましたが、やめようという話は今のところ出てきていません。

どのような会話をしているのか

具体的な内容は触れられませんが、大体以下のような内容を話しています。

  • 会社の制度などで気になること
  • 普段の業務を進めるうえで困っていること
  • 業務外で困っていること
  • システムの仕様を一緒に検討する
    • 本当はこれはチームでやりたいところではありますが・・・
  • 雑談
    • 日によってはこれで終わることもあります。
    • 雑談が多いときは、業務で困っていることはあまりないのだな、と判断してます。
  • 私が気になっていること
    • これをメインにすることは基本ありませんが、一通り話し終わった際に、私が気にしていることが話題に挙がらなかった場合は質問するようにしています。

基本的に、話す内容は決めていません。
メンバーが話したいことを話す、それこそが1on1の目的だと考えています。

1on1の効果

これは注意深く見てみないと判断が難しいところではありますが、以下の効果があると思っています。

話すことによって、考えが整理されたり、新たな気付きが得られたりする

頭の中だけで考えているうちはモヤモヤしているものが、言葉にして初めて明確になったり、客観的な評価が出来るようになります。

そのため、聴く側は、相手に気持ち良く話してもらうことが重要だと思っています。
リーダーの考えを押し付けるのではなく、メンバー自身に気付いてもらう方が問題解決により効果的だからです。たとえそれがリーダーの考えと異なっていたとしても。

メンバーとのコミュニケーションの頻度を高める

コミュニケーションは質より量が重要だと考えています。
1か月に1回2時間話すよりも、30分ずつ4回話す方が、相手との垣根を取り払ってくれる効果があります。
普段から頻繁に話しているとしても、必ず話をする時間をスケジューリングして確保しておくことで、どんな状況だったとしても少なくとも1週間に1回は個別にしっかりと話をすることが出来ます。

対象とするチーム規模について

さて、1on1 を実施するとなると、どうしても時間がかかります。
特にいろいろな業務を抱えているマネージャ層の方には、時間が足りないという問題もあるかと思います。

私の場合は、1on1 の対象メンバーが多い時で6名、今は4名になっていますが、最初は毎週月曜日に全員実施していたため、正直なところ、月曜日は自分の作業にあてる時間はほぼ取れませんでした。

今は月曜と水曜に2名ずつ、それぞれ日あたり1時間ずつのため、ある程度余裕をもって作業の計画を立てられるようになりました。

どの程度のチーム規模が適切か、というのは担当している業務量によっても変わってくるとは思いますが、私の個人的な感覚では10人までいくと多すぎるかなと感じています。
弊社の別のマネージャは、13名のチームメンバーで隔週でも時間が取れなかった、とも話しており、6人程度で月1回1人あたり30分くらいが限界という感覚があるそうです。

担当しているメンバーが多すぎると、1on1だけで予定が埋まってしまうため、

  • 頻度や1回の実施時間を減らす
  • サブリーダーなどと担当メンバーを分担する

といった工夫をする必要があると考えています。

まとめ

ここまで実際にやってきていることを書いてきましたが、最近は本当にメンバーのための時間になっているのか、少し不安になることもあります。
また、30分の枠が45分や60分と、かなり延長してしまうこともあり、ここは課題として認識しています。

話す内容を工夫したり、メンタリングやコーチングの技術を勉強したり、自身の聴き手としてのスキルをさらに高める必要性を感じています。
どうしても時間的な制約がある中で、如何にメンバーに意味のある時間を過ごしたと感じてもらうか、常に意識して取り組まなければなりません。

とはいえ、1on1という取り組みは、何か特別な準備が必要なわけでもありませんし、リーダーとメンバーのコミュニケーションを継続的に深めていけるツールです。
必要なのは、メンバー1人1人の意見を尊重する気持ちだけです。

マネージャやリーダーの方は是非試してみてください。