こんにちは、デザイナーのコトミグ( id:kotomin624 ) です。
11月20日(火)にクリエイターの祭典「Adobe MAX Japan 2018」が開催され、初参加してきました!
Adobe MAX Japanとは
Adobe MAX Japanとは、映像制作、グラフィックデザイン、写真、Web制作、UI/UXデザインなど幅広いジャンルのプロに向けたアドビ最大級のクリエイティブイベントです。制作現場で活躍するクリエイターやアドビの製品担当者らが、実践的なテクニックやワークフロー、Creative Cloudの最新機能やその活用方法を解説するディープな一日を提供します。
引用:https://blogs.adobe.com/japan/general-adobe-max-japan-2018-registration/
昨年は気づいたら定員オーバーで行けなかったので、今年は気合い入れて参加登録しました!
会場はこんな感じ
会場の中心では企業ブース、ステッカー作成ブースやお絵かきエリアなどあり、とても賑わってました。
KEYNOTE
午前中はアドビ製品の新機能などを発表するKeynoteが行われました。
オープニング映像がすごくかっこいい!ワクワクが最高潮になりました。これは是非見て欲しいです。(本記事の最下部にURLがあります)
オープニングトークの中でスコットCPOから「いかに日本はクリエイティブな国か」のお話がありました。
日本の街並みのスライドをバックに、「デザインというのはすべての体験の重要な要素であるということを日本から学んだ」と力説されてました。
年に一度のAdobe MAXはアメリカと日本でしか開催してませんし、AIの名前も「SENSEI(せんせい)」。Adobeが日本をとても重要視していることに対してとても嬉しくなりました。
そしてここからはCreative Cloudのアップデートの話に入ります。
ここで全てを説明すると長くなってしまうので、個人的に心に残ったものをピックアップしてご紹介します。
Photoshop
強化されたコンテンツに応じた塗りつぶしの再構成
アドビ社が開発しているAI「Adobe SENSEI」の進化に伴い、コンテンツに応じた塗りつぶしの再構成がパワーアップします。
画像から特定の箇所を消す作業で何時間もかかっていましたがそれは過去になりました。
さらに実行する前のプレビュー機能も実装されますので、無駄にやり直したりぜずに済みますね。
シンメトリーモード
対角線上に描く雪の結晶のような画像が簡単に作れるようになります。
これまではリフレクトツールを駆使して作ったりしたものですが、今後はブラシストロークでタイムリーに素早く描けるようになりそうですね!
iOSアプリで「iOrnament」というのがあるんですが、私はこれで対角線上のイラストを描いてました。(Adobe関係ない)
まさかPhotoshopに実装されるとは思ってなかったのですごく嬉しいです。きっと合成がしやすくなるでしょう!
対角線上のイラストが描きたい!でもPhotoshopを持ってない!って方は「iOrnament」で描くといいですよ。結構おすすめなアプリです。
マッチフォントの日本語フォント対応
日本語フォントも検索出来るようになりますよ!
画像にある文字の似たフォントに近いフォントをリストアップしてくれる機能で、typekitからの検索&typekit以外のフォントも出してくれます。
つくづくありがたい機能ですね。
なお、「typekit」の名称が変更され、「Adobe Fonts」になりました。(わかりやすい!) そしてAdobe Fontsに「貂明朝テキスト」など数点の日本語フォントが追加されています。
今回アップデートされる内容はどれも素晴らしいのですが、個人的には Photoshop CC 2018 でしれっと姿を消した「デバイスプレビュー」を復活させて欲しいなぁ。
Photoshop for iPad
今回の目玉のひとつ、iPad pro 用のPhotoshop!
なんとPhotoshopの機能がフルで使えるようになるそうです。
これまで「Photoshop」と名の付くタブレット用アプリは数々ありましたが、どれも単体で使えるほどではありませんでした。
2019年からは移動中や気分転換にカフェで作業して、オフィスに戻って続きを作業する・・なんてことがシームレスに出来てしまうわけですね。
リリースがとても楽しみです。
Illustrator
フリーグラデーション
ペンツールでカラーポイントを追加して、自由にグラデーションを表現できるようになります。これにより繊細なカラー表現が可能に!
XD
自動アニメーション
XD・・ここまで来たかっ!って思いました。これからはXD上でオブジェクトが動き回ります!
XDアニメーションを表現出来ると、デザイナーとコーダーの間で認識を合わせることができるので無駄なやりとりがぐんっと減りそうですね。
自動アニメーションのコツ&メモ
- ラインだとアニメーションしないのでパスで描くことが大事。
- アートボードをつなげてアニメーションする。
- UIkitが用意されています。
Amazon Echo を使った音声対応
なんとAmazonと共同開発でAmazon Echo を使った音声対応が追加されました。
音声を使ったアプリなどのプロトタイプが作成可能ですね。
Adobe Illustratorとの連携
Photoshopに加えてIllustratorとも連携できるようになりました。
アートボード、シンボル、レイヤーを保ったままXD上で開けます。
XDがプラグイン対応
XDのプラグインAPIが公開され、公式の機能以外でも便利な機能を追加できたり作成したりできるようになりました。
キーノート内では下記のプラグインの紹介がありました。どれもすぐに使いたい機能ばかり!
Google Sheets for XD
Google SheetsはGoogleスプレットシートからテキストや画像を取り込めます。
外部でデータを管理できると、データ確認と作業がスムーズにできるのでこれはありがたい。
Apply to Mockup
アートボードに配置したモックアップ画面に好きな画面を簡単に表示できるプラグインです。
今後はプラグインで欲しかった機能が追加できるかもしれませんね。
逐一見ていきたいと思います。
ページ内リンクが出来るプラグインが欲しい!
Project Gemini
2019年にリリース予定のiPad用ドローイングアプリです。
これはイラストレーターはもちろん画家さんもターゲットにしてるほど、アナログのようなタッチで水彩や油絵が描けるそうです。
繊細な水彩の滲みを再現したデモは衝撃でした。早く使ってみたいです。
Photoshopのブラシはもちろん、レイヤー、選択、マスク機能も使えます!
Project Aero
Project AeroはAdobe Photoshop CCやDimension CCでAR対応コンテンツを作成することができます。
デモではPhotoshopで作成した2Dの画面が、Project Aeroで見ると仮想空間の中で奥行きを持った3Dで映し出され会場を沸かせました!
www.adobe.com
Premiere Rush CC
Premiereと言えば映像クリエイター御用達ですが、この「Premiere Rush CC」は初心者向けの動画編集ツールです。
簡単にプロが作ったような動画が作成出来、iPad・iPhoneで撮影した動画をその場で編集してすぐアップ出来てしまいます。
少し触っただけでも操作できるほど直感的で感動しました。
keynoteを見て感じたこと
各アプリケーションの新機能や2019年にリリースされるアプリを見ても、今後はiPad Proを作業の一部に組み込むことが想定されているんだと感じました。
デスクの前で黙々と作業するのではなく、フレキシブルに動いてどこでもクリエイティブをする、そんな時代なんですね。
また、Adobe SENSEI がいよいよ本格的にアプリの機能として本領発揮し始めていて、デザイナーが「クリエイティブ」にストレスなく取り組める土台ができつつあります。
Adobe下記の3原則を掲げてるそうです。
- Accelerate(仕事をスピードアップ)
- Liberate(クリエイティビティを解放)
- Drive(新たな表現への挑戦)
この三つを信念に毎年数々の新機能、アプリが生み出されているんですね。
私たちデザイナーはもうだいぶ前からAdobe無くしては仕事が出来ません。
これまでも大好きでしたが、今回初めて参加し直にAdobeの信念や情熱に触れることができ、さらにファンになりました。
来年も必ず参加したいと思います。
Adobe MAX Japan 2018 の模様はKEYNOTE、セッション全て動画で見ることができます。
セッションもとても勉強になる内容ばかりなので、行けなかった方はこちらから是非チェックしてくださいね!