こんにちは、クラウドインテグレーション事業部の二児の父 尾谷です。
今回は少し趣味に走った話題を含めつつ、AWS Summit Tokyo 2019 で受講したこちらのセッションをご紹介したいと思います。
セッション詳細
- セッション番号:[I2-08]
開催日時:2019/06/13 17:00-17:40
タイトル:Amazon Alexa音声インターフェースへの新しい挑戦。スマートホームを実現するAWS IoT
会場:I
カテゴリー:AWSセッション
スピーカー:アマゾンジャパン合同会社様、ラトックシステム株式会社様
私と Amazon Echo との出会い
まず、昨年、大阪は吹田にありますパナソニックスタジアムで開催された JAWS FESTA KANSAI 2018 で、高知工科大学の森田さんと、JAWS-UG関西女子会の田尻さんが Alexa のプレゼンテーションで登壇されました。私はこのセッションで大変感銘を受けて、イベント終了後すぐに Amazon Echo Dot(第2世代)を購入しました。
この時購入した Echo Dot は半年以上経過した現在も、私の高槻の自宅で息子たちに毎日執事の如く「学校に行け」だとか「もう寝ろ」と生活指導をしてくれております。本当にお世話になっています。
2019年6月現在、単身赴任で東京に来ております
さて、高槻の自宅と書いたのですが、私は今年の4月より妻と二人の息子たちを置き去りにして単身赴任で暮らしております。
そして
『寂しくて寂しくて震えて仕方がない』
という理由をつけて、Amazon Echo Dot(第3世代)を購入し、
『鍵を無くすのが怖い』
という理由をつけて Qrio Lock を買い足し、
『電気を消すのが面倒くさい』
という理由をつけて赤外線リモコン Nature Remo を買い足して、スマートホーム化して独り快適に暮らしております。
次に購入したい スマート家電
そんな大変ろくでもない父親なのですが『たまには家族サービスをせねば!』と今年5月に神戸で開催された Alexa Day 2019 に息子たちと行ってきました。
そしてここでも退屈そうにしている子供たちを放置して、次のスマートホーム家電を見定めてきました。
前置きが長くなりましたが、今回のセッションは赤外線リモコンのパイオニアでいらっしゃいますラトックシステムの赤井様と、Alexa 道場でお馴染みのエバンジェリスト・畠中様が登壇され Amazon Alexa を使った音声インターフェースへの新しい挑戦と、スマートホームを実現するAWS IoTホームスキルを使った音声インターフェースについて解説してくださいました。
<最初に>セッションの撮影・録音は禁止されていたためテキスト中心の内容となります。
Amazon Alexaを使った音声インターフェースへの新しい挑戦
Amazon Alexa の音声インターフェースに対する考え方
- コンピュータインターフェースは10年毎にCUI→GUI→タッチパネルと感動と共に進化してきた
- 時代を切り開く新しいコンピュータインターフェースに音声を採用することでこれまでになかった新しい体験を生み出そうとしている
- 音声は人間にとって最も自然で理想のインターフェース
- 「音声で操作できないものはない」という時代が来ると信じている
Alexa Everywhere の考え方
- 2017年11月に Amazon Echo が日本でリリースされた
- まもなく Echo Show5 がリリースされる
- Fire HD 10 は「Show Mode」で Alexa の利用が可能
- Fire TV Stick も Alexa に対応
- スマートフォンは Alexa アプリで Alexaを制御できる
- Windows も Alexa をインストール可能
- 毎月のように Alexa に対応する電子機器がリリースされている
- スマートスピーカーの領域を超えてあらゆるライフスタイルで展開
スマートホームスキルの概要
-
Alexa → スマートホームスキル → インターネット → 家電メーカーが保有しているシステム → ホームデバイス
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AWS IoT サービスは幅広いIoTサービスをスケーラブルで高セキュリティなIoTサービスを実装できる
- カスタムスキルとスマートホームスキルの違い
- カスタムスキルは何でも作れるが煩雑
- スマートホームスキルは機能が限定されているが比較的容易に作れる
機能インターフェースの一覧 | Alexa Skills Kit
感想
私はまだ皆さまに発表できるようなカスタムスキルをリリースできておらず、もっぱら定型アクションと Alexa Blueprints を利用した簡単なスキルしか作れておりませんが、スマートホームを制御するときに、実装可能か調べる術を知りませんでした。上記の機能インターフェース一覧を参照すれば比較的スムーズに開発できるように感じました。
そして畠中様のスピーチをお聞きして、海外のスマートホームスキルはかなり進んでいることが分かりました。
スマートホームを実現するAWS IoT
大阪オフィスに設置されたスマート家電を操作するデモ
- 「Alexa、テレビを消して」→ テレビのスイッチが OFF
- 「Alexa、おはよう」→ 照明とテレビの電源が入り、カーテンが開く
- 「Alexa、おやすみ」→ 照明とテレビの電源が切れ、カーテンが閉まる
赤外線リモコンの製品展開を紹介
- 従来のWi-Fi接続の赤外線リモコン
- Bluetooth で制御する赤外線リモコン
- Z-Wave、Wi-SUN で制御する赤外線リモコン
カスタムスキル開発の難しさについて解説
- カスタムスキルは何でもできるが「できること」を自分たちで用意・開発しなければならない
- 多機能にすると発話が複雑になるケースが多い
- 開発の裏には、Alexa チームのサポートの多大な支援があった
- 発話を統一させるのは難しい
テレビのチャネル操作を実現するために工夫した事例紹介
- 発話のゆらぎに対応するため、DynamoDB の項目(レコード)にテレビのチャネル名の別名を登録
- 例として1ch を「ちゃんねるいち」や「いちちゃねる」や「いっちゃんねる」、「テレビ東京」「テレ東」などと複数登録しているテーブルを画面に表示して解説
- エアコンも「24℃」といった登録だけでなく「マイナス1℃」のような言い回しも登録
- DynamoDBに外だしして登録することでリリース後でも柔軟にゆらぎの対応が可能になった
AWS IoT サービスを利用してよかったこと
- 当初想定していた以上に販売数を記録し大ヒットした (10万台以上)
- 利用者の規模が拡大しても AWS サービス(Lambda)はスケールしてくれるので安定してサービスを提供できている
- DynamoDBはキャパシティの設定変更のみで再構築する必要がないため苦労が少ない
- 利用者数は急増したが、AWS のコストは緩やかにしか上昇していないため、お客様に無課金でサービスをご利用いただけている
感想
このブログの冒頭では、いきなり他社様の赤外線リモコンを紹介してしまって大変失礼致しました。ラトックシステム様の製品展開は非常に多彩で、個人的には Bluetoothでスマート家電を制御する仕組みが気になりました。
その他の事業として、スマートホームソリューションもされていると簡単な紹介をされていましたので詳細が気になりました。
以上、AWS Summit Tokyo 2019 Re:Cap Amazon Alexa音声インターフェースへの新しい挑戦。スマートホームを実現するAWS IoT のご紹介でした。