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【re:Invent 2024】Matt Garman の re:Invent 2024 キーノートを観て感じたこと

こんにちは、AWS グループの尾谷です。

昨日は、九段下で re:Invent 報告会を開催させていただきました。
平日のお忙しい中、多くの方に参加いただき、大変ありがとうございました。

フォージビジョンがお届けする re:Invent 2024 報告会

本ブログでは、尾谷が報告会でお話しさせていただいた、AWS の新 CEO である Matt さんの紹介と、re:Invent の キーノートで語られたテーマをご紹介したいと思います。

AWS の新 CEO「Matt Garman さん」について

Matt Garman (AWS CEO)
https://www.linkedin.com/in/mattgarman/

Matt さんは 2005 年に AWS にインターンとして入社し、AWS 設立時からの成長を見守ってきた生え抜きのリーダーです。
AWS が生まれて、Amazon に育まれながら成長してきた過程を把握されています。

Matt さんのキーノートでは、4 つのメッセージが語られました。
また、4 つのカテゴリーに沿って講演が進行していきました。

re:Invent キーノートの 4 つの重要メッセージ

  1. 「We invent, so you can reinvent.」
    AWSが基盤技術を開発することで、お客様は革新的なサービス開発に専念できる
  2. 「We work backwards from the customer.」
    顧客フィードバックを最重視した開発プロセス
  3. 「Building Blocks」
    AWS のサービスを組み合わせた柔軟なソリューション構築
  4. 「Everything starts with security.」
    セキュリティを最優先とする具体的な取り組み

一つ目は、冒頭のムービーから、最後の締めまで使われたテーマです。

「AWS がサービスを開発します。なので、お客様は再開発、AWS のサービスを用いたサービス開発に集中していただけます。」

といったメッセージが含まれていたと思います。

二つ目は、We が AWS に当たりますが「AWS は、常にお客様のフィードバックをベースに開発してきました。」という説明がありました。

三つ目のビルディングブロックは、AWS の数百ものサービスを組み合わせてサービスを作る際に、レゴのように、ブロックを組み合わせることで魅力的なものが提供できる。という説明がありました。

最後は「Security is our top priority.」というキーワードでもよく語られますが「AWS では、何よりもセキュリティが最優先される。」というメッセージです。
これは、re:Inforce で繰り返し聞いてきたキーワードですが、AWS はセキュリティへの投資が半端ないという、一つの特徴を捉えたメッセージだと感じます。

どのキーワードも初めて聞くものではなく、過去何度も語られてきたテーマでした。
さらに補足すると、Dr. Werner のキーノートでも ツー・ピッツァチーム という、Amazon が昔から徹底してきたポリシーが改めて語られ、さらに前を向いて進んでいくといった心構えを感じるキーノートでした。

re:Invent キーノートで語られた 4 つのカテゴリー

Matt さんの Keynote は 4 つのカテゴリーで話が進みました。

  • Compute (コンピューティング)
    Graviton / NITRO / Tranium / Inferensia など
  • Storage (ストレージ)
    Amazon S3 テーブル、Amazon S3 メタデータ など
  • Database (データベース)
    Amazon Aurora DSQL / Zero-ETL など
  • Inference (推論)
    Amazon Q / Amazon Bedrock など

一昔前だと 4 つのカテゴリーは、Compute / Storage / Database と、最後は、Analytics だったかも知れませんが、昨今の AI 人気から Inference (推論) が追加されました。
Inference に関して、少し掘り下げてご紹介したいと思います。

Inference

Inference のカテゴリーは、キーノート全体で最も多く時間を割いて説明されていきました。
また、事例紹介には Amazon の CEO である Andy Jassy さんがゲスト登壇されました。
Andy さんは、Amazon Nova や、Rufus の紹介などをされました。

Inference のカテゴリーで、僕は、以下のスライドが特に印象に残っております。

  • 現代の開発者は、コーディングに平均 1 日 1 時間しか時間を割けない
  • 時間を奪うタスクがたくさんある
  • みんな、コーディングは好きだが、ドキュメントは書きたくない

おっしゃる通りだと感じましたし、この課題に絡めて Amazon Q が ユニットテストと、ドキュメント作成 と、コードレビュー を支援してくれる機能が追加されたと発表がされたタイミングで、会場がひときわ大きく湧きました。
また、その直後に発表された GitLab DUO with Amazon Q も非常に魅力的な新機能に感じました。

re:Invent キーノート (オンデマンド)

AWS re:Invent 2024 - CEO キーノートは、re:Invent のサイトでオンデマンド公開されています。

reinvent.awsevents.com

オープニングムービーには、Amazon Web Services の昔のロゴをモチーフとした、立方体が用いられています。
胎児の脈動を彷彿とさせる効果音と壮大な BGM から、レーザーによって正方形が描かれ、立方体になっていきます。

AWS の以前のロゴ

Matt さんの生い立ちを把握した上で、キーノートを観ると受け止め方も変わるかも知れません。
ご興味をお持ちになられた方は、是非ご覧ください。

今年の re:Invent の満足感

現地で、お会いしたエンジニアの方たちと何人かキーノートの話をしましたが、総じて評価が高かったです。
Keynote の良さは、re:Invent 全体の体験や満足度に関わる大きな要因の一つだと思います。

個人的にも、今回のキーノートは非常に満足度が高かったです。
その満足度には、AWS を近くに感じることができたことと、キーノートに温故知新を感じられたからかだと考えています。

エンジニアに寄り添ったメッセージ

キーノートの冒頭に、Matt さんから「AWS はスタートアップを応援している。」といったメッセージを発表されたり、AWS HERO の活動や貢献に対して、感謝のメッセージを送られるシーンがありました。
画面にも HERO の集合写真が投影され、弊社の山口も Matt さんと共演することができました。

それ以外にも、キーノートの途中、Compute サービスのカテゴリーにて Matt さんが嬉しそうに

「自分の今の立場でこんなことを発言するのは問題かも知れないが、でも、EC2 が大好きです。」

と発言されたときに、現地では、アメリカン・コメディのような優しい笑い声が会場に拡がりました。
こうした、AWS の CEO がエンジニアに共感するようなメッセージを多く伝えたことや、共感が一体感につながり、結果、視聴者の満足度を上げたのではないかと感じます。

温故知新

重複しますが、今回のキーノートでは、Amazon が昔から徹底してきたポリシーが改めて語られ、さらに前を向いて進んでいくといった心構えを感じるキーノートでした。

Aurora DSQL など 10 周年を飾るに相応しいアップデートもありました。

今から 10 年前の 2014 年に開催された Keynote では、AWS Lambda や、Aurora といった、AWS のコアとなるサービスが、たくさんリリースされました。
そのため、今年 10 周年を迎えるものが多数あります。

もし、お時間あれば、2014 年のムービーが YouTube で公開されていますので、年末年始の時間が取れるタイミングで、ご覧になってはいかがでしょうか。
参加者、視聴者と AWS の距離が近くて、ワクワクします。

今年のキーノートは、このワクワクを感じられる素晴らしいキーノートだったと思います。

www.youtube.com

youtu.be

まとめ

以上、Matt Garman の re:Invent 2024 キーノートを観て感じたことをつらつらと記載しました。
個人的な見解も多くありますが、是非、キーノートをご覧いただき、共感いただけると幸いです。

最後になりますが、来年、2025/01/15 に大阪でも報告会を開催します。
新大阪でやりますので、是非、ご参加ください!

フォージビジョンがお届けする re:Invent 2024 報告会(関西版)