こんにちは、山口です。
この記事は、Japan APN Ambassador Advent Calendar 2020 の 17 日目のエントリです。APN Ambassador is 何?という方は、APN Ambassadorってなんだ?をご参照ください。
本投稿内容は、私個人の意見でもあり、所属企業のAWS事業責任者としての見解でもあります。実際に考えて取り組んでいること、取り組んできたことを書いていきます。
AWS認定とは
AWSが認定組織となり、個人に対してAWSの知識や特定分野の専門知識を認定する制度となります。認定取得するための試験を受験し、合格することで認定を受けることができます。
AWS認定についての概要はこちらのサイトをご確認ください。
AWS認定は2020年12月現在で12の認定で構成されています。
- AWSに関する基礎知識をカバーする「クラウドプラクティショナー」
- 技術領域ごとのスキルを証明する「アーキテクト」、「運用」、「デベロッパー」
- ネットワーク、セキュリティ、機械学習など専門知識を証明する「専門知識(スペシャルティ)」
弊社では、営業、新入社員はプラクティショナー取得へ向けて学習し、その後、業務や興味がある認定取得を目指すという流れを採用しています。
APNパートナーがAWS認定保有者を増やすことの恩恵
APNパートナーの社員がAWS認定を取得することによる恩恵はとても多く、パートナー制度に関わるものもあります。
今回は、パートナー制度に関わらず、組織が受ける恩恵のうち特に大きなもの3つ記載します。
- お客様からの信頼につながる行動
- 視点の拡大と知識の底上げ
- コミュニケーションと成功体験の共有
お客様からの信頼につながる行動
まず1つ目がお客様の信頼につながる行動です。
単純に認定資格を取得すれば信頼が得られるということではありません。提案や案件などの活動を通して、お客様からの信頼を得るということには変わりありません。
AWS認定は、この活動を活性化することにとても良い影響を与えてくれます。お客様と会話をする時や、質問などを頂きご回答差し上げる時、「こう考えるが一般的にはどうなのか」「この答えは正しいのか」という迷いがあると、行動や発言にその迷いが現れます。結果的に正しいことを伝えていたとしてもお客様が不安に感じてしまう可能性があります。
AWS認定を取得するための学習を経て身につけた知識があることで、自信をもった行動や発言をお客様に差し上げることが出来ます。
フォージビジョンでは、お客様との窓口は必ずプロフェッショナルレベルのAWS認定を保有したエンジニアが担当しています。
視点の拡大と知識の底上げ
2つ目は視点の拡大と知識の底上げです。
正直、意識せずに業務を通して触れられるAWSサービスには限界があります。しかし、市場が求めるニーズは多様化しており、AWSエンジニアに求められる知識の幅も広がっています。
AWS認定には専門知識が必要な、「専門知識(スペシャルティ)」というものがあります。「セキュリティ」「ネットワーク」「機械学習」「Alexaスキルビルダー」「データ分析」「データベース」と6つの認定が用意されています。
私も先日「データ分析」の専門知識のAWS認定を受験しましたが、普段触れることが少ないAmazon EMR、Amazon MSK、Kinesis Producer Libraryや用途ごとの組み合わせなどを学習することが出来ました。
フォージビジョンでは全社員のAWS認定取得を推奨&支援することで、興味から学習につなげ、知識を広げるためのツールとして活用しています。
コミュニケーションと成功体験の共有
3つ目はコミュニケーションと成功体験の共有です。
これは一朝一夕で実現できるものではなく、積み重ねから結果的に実現できているという例です。
繰り返しですが、フォージビジョンではAWS認定取得を推奨&支援しており、すでに認定を保有しているエンジニアも更に上位の認定や専門知識の認定を目指して学習をつづけています。
学習は1人では継続するモチベーションの維持が難しい部分も多く、特に忙しいとき、他の興味が出来たときなど、学習が停滞しがちです。一度停滞してしまうと、再開する時には初期スタートよりもパワーが必要となります。(学習済みの部分がリセットされてしまったときは尚更)
特にこうしようと決めたわけではないのですが、弊社ではすでに認定保有している人が、これから認定チャレンジする人と勉強会を開催しています。保有している人、チャレンジする人の勉強会開催のモチベーションをヒアリングしてみました。
保有している人の視点では、教える側に立つことで気づかなかった点や知識の定着ができるし、楽しいからやっているということのようです。
一緒に学習している人の視点では、学習の取り組み方法や試験へ向けての準備、さらに合格した時の成功体験も共有することで具体的なイメージがつくこと、1人ではなくみんなで学習することでモチベーションの維持ができるということでした。
やっていこう!やりましょう!という旗振りだけではこのような活動は継続が難しく、組織の文化が生み出すものだと思いますが、社員同士のコミュニケーション活性にもつながっているようですので効果は大きいと思います。参考にしてみてください。
組織として認定取得を支援する
認定自体は個人に紐づくものですが、その効果は組織にも良い影響を大きく与えるものです。認定の中にはパートナー制度に関わる部分もあります。したがって、認定取得を個人に委ねるのではなく、組織として支援することが重要となります。
支援内容として、「取得報奨金」、「受験費用の補助」などがよくあると思います。なかには有償トレーニングなど会社の支援を受けずに取得した場合は資格取得報奨金を支払うというケースがあると聞いたことがあります。
弊社の場合、難しい条件を設けず、どんな形にしても認定を取得した場合は、取得報奨金の対象にしていますし、学習教材の購入も全て会社で負担しています。社内の申請を見る限り、教材としてはこちらの2つを最近購入する人が増えています。
有償トレーニング受講も積極的に活用し、有償トレーニングを受けて認定取得した場合も、もちろん取得報奨金の対象となります。条件をつけてしまい、それが意欲の妨げになることが無いようにしています。
有償トレーニング受講は20万円程度のものもありますが、短期間で集中して体系的に学習することができると考えれば高い費用ではありません。APNパートナーの方は、効果的な活用方法をアマゾン ウェブ サービス ジャパン様へ相談してみると良いと思います。
認定試験にチャレンジした人、認定取得した人を全力で褒める、組織内でヒーローにするということも重要です。制度でカバーする以外に頑張った人をヒーローにしましょう。
さいごに
以上、APNパートナーから見るAWS認定の重要性と弊社の取り組みを書いてみましたが、皆さんの参考になれば幸いです。
この記事をご覧下さった方、本記事で書き起こせていないこともありますので、どこかでお会いした際には情報交換できると嬉しいです!