ForgeVision Engineer Blog

フォージビジョン エンジニア ブログ

オフショアの探し方を考えてみる② 国の選定方法

オフショア先ってどうやって決める?国の選定編

f:id:fv_yamazaki:20210207224557j:plain

こんにちは、タイ在住の山崎です。

今回は以前、私が
ウクライナのオフショア開発会社Mobilunityさん主催のウェビナー
で話した内容その②です。

※前回の記事はこちら
techblog.forgevision.com

この記事について

オフショア会社を探し方に検討した記事その2です。
国の選定のデータ収集方法についてです。

この記事は以下の人を対象にしています。

  • オフショアに興味がある人
  • 将来的にオフショア先を探している人
  • オフショアを始めたいが、どう調べてよいかわからない人
  • オフショアを始めるための調査をしているが、比較の仕方がわからない人
  • オフショア=ベトナム って考えてる人
  • 上司に飲み会で「オフショアってどう?」って言われた人

--

注意点

この記事を鵜呑みにしないでください!!!

今回の記事は、
「こんなやり方があるよ!」っという一つのやり方
を考えたものです。

内容に入る前に....

縁ありまして、
ウクライナのオフショア開発会社Mobilunityさん主催のウェビナー
でお話させていただきました!

www.youtube.com (インカムの調子悪くて聞こえにくいです…ごめんなさい!)

内容

  • オフショアベンダーの選択方法
  • オフショア先を選ぶために、口コミや友人の紹介だけでなく、
    自分の会社にあったデータ収集をして、オフショアを選ぶ方法

この記事では
動画で説明できなかった国をどうやって選定したかについて
を説明します。

はじめる前に結論

私が調べた、
日本向けオフショアで調べたほうがいいかもしれない国ベスト14
(2020年度版、去年調べた結果なので。。。) f:id:fv_yamazaki:20210201022834p:plain

  • ベトナム
  • フィリピン
  • インドネシア
  • タイ
  • マレーシア
  • スリランカ
  • キルギス
  • モルドバ
  • ウクライナ
  • バングラデシュ
  • パキスタン
  • タジキスタン
  • ミャンマー
  • ブルガリア

※今回絞り込みなので、順番はあまり関係ないです

調べた内容

対象国

49か国(東アジア、東南アジア、南アジア、中欧東)

検証ポイント

  • 日本人のやり方をわかる国(安定性)
  • 最近オフショア注目度が高い国(魅力)
  • ある程度安い(賃金が低い)

これって何を根拠にしてるの?

この根拠についてが今回のお話です!
オフショアを経験則や、ネットの風潮だけでなく、
国ごとの何かしらの統計データを使ってある程度の根拠を持った推論をしてみました。

今回の内容

皆さんはどんな情報からオフショアを探しますか

オフショアを探すときに皆さんはどうやって探しますか?

ネットでオフショアなどを探すと、たくさんまとまっているサイトがあります。

けど結局どこがいいかわからないし、国も違えば比較もムズカシイってことがあります。

オフショア先を決めるなら、まず国を探そう!

私のオフショア探しのおすすめはまず国を絞ることをお勧めします!

オフショア企業は探せばいくらでもみつかります。 そこからすべてを比較するのはさすがに大変ですよね・・・・

国を最初に選ぶ理由は。文化と費用的な面が強いです。
国によって文化や得意な作業(保守、新規開発)もありますし。
国によって費用も変わってきます。
(賃金差や法律的な面)

なので一度たくさんある国から、自分たちのやりたいものにあった国を選ぶことをお勧めします。

簡単に集めれる3つの情報

ではどんな情報を集めるかについてです。
今回私が調査のために注目した項目は下記の3つです。
1. 安定性
日本の仕事の仕方わかっているか?
2. 魅力
世界から見て注目されているか
3. 金額
賃金についての情報

※項目はその会社のやりたい開発によって変わるかもしれません。
上記は、
そんなに難しい検索をすることなく、情報を収集することができます!

収集するソースについて下記で説明します。

1. 安定性

日本人の仕事のやり方は海外にとって特殊な場合が多いです。
(言わなくてもやってくれる、会議が多いなど 笑)

実際に日本のやり方に慣れず、失敗するケースも あります…

ここで、
日本人の在留数が多い
 →日本の仕事を請け負う人が多い
 →日本の仕事のやり方を知っている!!!

っという推測のもと、下記を要素にしました。

外務省:海外在留邦人数調査統計

外務省より、日本人が各国にどれだけ進出しているかのデータです。
www.mofa.go.jp

2. 魅力

日本企業がたくさん進出していても、
未来がどうなるかはわかりませんよね。

ここで!
どの国がオフショアで期待されているランキング
っというのが海外の調査会社から提示されています!

A.T. Kearney:GSLI ranking

A.T. Kearney社様から発行された情報から、各国のオフショアの魅力がわかります。
日本だけでなく、今世界的にどこの国が注目されているかがわかります。
(IT以外の業種も含む情報ですが、指標にはなるかと…)
www.kearney.com
※2020年のレポート
https://www.kearney.com/documents/20152/4977724/Digital+resonance+the+new+factor+influencing+location+attractiveness.pdf/7a39643a-dc22-87f5-936b-5e734999f57d?t=1583347704483

3.金額

オフショア進出について、一番大切な金額についてです。

どれだけ魅力があっても費用と見合わなければ意味がありませんよね。

ITエンジニアは、スキルによって賃金の違いが大きいため、
とりあえず一般的な賃金、GDPを使って各国の平均を指標にしました。
(ITエンジニアだけ、スキルごとの各国の賃金が書いてあるサイトとかあればそっちの方がいいんですが。。。)

賃金、GDP

データをポイント化する

さて、上記3つの情報を集めたところで、
数値をポイント化しました。

方針は
* 数値は正規分布化して高ければxxポイントみたいな感じ
* 魅力度ランキングは、ランキングが高いほどポイントを付ける

結果

結果はこんな感じです。
docs.google.com

本当はより細かくポイントの信頼性などを厳密にやったほうがいいかもしれませんが、
今回はたくさんある国からある程度国を絞りたかっただけなので、怪しい計算して出しました。

わかること

これによってわかることは、

  1. 日本人が東南アジアのオフショア進出しやすい
    (どこも絞り込みに入っている)
  2. 東南アジアは抜群に日本人が多い
    日系企業も多いのでやっぱり仕事がやりやすそうな可能性
  3. 魅力度ランキングから、中欧東の国が出てくる
    こちらも調べたら面白そう
    (ウクライナ、ブルガリアなど)

なんてことが想定できそうです。

まぁ予想通り東南アジアがメインのあまり面白くない内容ですが、
中欧東が入ってくるのが少し気になりますね!

今回はアジア圏の中欧東までの情報でしたので、
南米などにも広げて調査したらまた面白そうな気がします!

またポイント付けは、より精査しなくちゃいけないですが、宿題にさせてください ヾ(゚д゚;)

少なくとも、ベトナム、フィリピンなどで決め打ちではなく、いろんな国を知ることが出来ました。
今後人件費などの影響でいろんな国を調べなくちゃいけない場合にの根拠になるかと思います。

※ちなみに今回この絞り込みによって出たウクライナの会社Mobilunity様と知り合うことが出来ました!
mobilunity.com

いかがでしたか

今回はオフショア開発先の国の選定を
データにより定量的に選定する方法について紹介しました。

もうちょい練ってから投稿してもよかったかもしれません。。。すんません。

ただ、この内容が皆様にとって上司を説得したり、何かの話題の種になればいいなーっと思っています。
何かいい方法あったりしたら教えてくださーい。

次回は実際に決めた国に対して、
必要なスキルがあるかどうかを調べる一つの方法を紹介します!

おまけ(その他の情報)

今回は直接使いませんでしたが、それ以外にも使えそうな指標の情報について紹介します。

World Bank:GNI

data.worldbank.org

EF: English Proficiency Index

英語力指数についての情報です。
そもそもエンジニアのソースが英語がメインなのと、コミュニケーションで英語を使うことが多いので英語力も指標になります。
en.wikipedia.org

インターネット普及率

インターネットが普及していることは、IT人材の普及にもつながります。
また、海外進出も含めたオフショア開発をする上では重要になる可能性もあります。
ja.wikipedia.org

人口構成

日本のように人口構成が逆ピラミッド化しているところは賃金が上がり気味になります。
人口構成も指標として考えるのもよいアイディアだと思います。 www.populationpyramid.net

IQ

地頭のよさというのも、理解度としては指標にすることもできます。 worldpopulationreview.com

他の記事について

下記にオフショア関連の記事を載せています。
本記事で興味持った人がいたら、
ぜひ併せてご覧くださいませ。

・ウェビナーをやったときの概要とドキュメント techblog.forgevision.com

・オフショア対象国の推定エンジニアスキル調査
techblog.forgevision.com