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HP社のノートパソコン「ZBook Create G7」、ヘッドマウントディスプレイ「Reverb G2」使用レビュー

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こんにちは、VR事業部の石井です。

日本HP様よりZBook Create G7とReverb G2をお借りできましたので、今回は各機材の使用感をレビューしていきます。
※本レビューで使用した機材と市販されている機材では一部見た目や仕様が異なることがあります。

ZBook Create G7

jp.ext.hp.com ZBook Create G7はHP社の高性能ノートPCです。
各スペックは以下の通り。

  • OS:Windows 10
  • CPU:Intel® Core™ i7-10850H
  • GPU:NVIDIA GeForce RTX 2070
  • メモリ:32GB
  • ストレージ:SSD 1TB


当然ながらVR Readyです。
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見た目

f:id:fv_ishii:20210226150537j:plain(写っているスマホはiPhone SE第2世代) f:id:fv_ishii:20210226150540j:plain f:id:fv_ishii:20210226150610j:plain f:id:fv_ishii:20210226150625j:plain 軽くて薄いです。
光沢のあるアルミ削り出しの質感も良いです。
液晶は光沢のあるタイプなので映像がとてもキレイに見えるのですが、文字を読むときは目が疲れそうです。
左側面にはUSB 3.1 Type-A、マイク入力/ヘッドフォン出力コンボポート、右側面にはSDカードリーダー、Mini-DisplayPort、USB Type-C (Thunderbolt3)×2、電源コネクタが付いています。

使用感

高性能なので処理はサクサクです!
ただ、パワーを必要とする処理(VRアプリなど)をするとヒンジ部分や底面がとても熱くなります。
場合によってはノートPC用放熱台を活用したほうが良さそうです。
また、電源アダプタも小さく、電源ケーブルを電源アダプタに巻きつけておける設計になっています。
全体的に持ち運びに都合の良い設計になっていると感じました。

Reverb G2

jp.ext.hp.com Reverb G2はHP社のWindows Mixed Realityヘッドセットです。
各スペックは以下の通り。

  • 解像度:2160×2160ピクセル(片目あたり)
  • 視野角:約114度
  • リフレッシュレート:90Hz
  • トラッキング:6DoF
  • 重量:約500g

ヘッドセット

f:id:fv_ishii:20210301000002j:plain f:id:fv_ishii:20210301001138j:plain Windows Mixed Realityヘッドセットのカメラは通常前面の2つしか付いていませんが、Reverb G2は前面にカメラが2つ、右側面と左側面にカメラが1つずつ付いています。
これによりヘッドセットの位置認識率やコントローラーの位置認識範囲が上がります。
実験として、正面から単色の壁に接近したところ、トラッキングが継続できました!
さらに、側面のカメラを塞いで正面から壁に接近したところ、今度はトラッキングが外れました。
なお、側面のカメラを塞いでいても前面のカメラが使用可能であればトラッキングは可能でした。

f:id:fv_ishii:20210301001125j:plain f:id:fv_ishii:20210301001152j:plain 側面と頭頂部の固定用ストラップは面ファスナーで長さを調整できます。
装着感は良く、Oculus Rift CV1に近い方式です。
固定用ストラップは真上まで回転します。
しかしながら、回転軸が上寄りでヘッドセットが軽いためヘッドセットを顔に固定する際に上を向いてしまうことがありました。
後頭部に当たる部分は少し硬めのプラスチックにクッションが付いています。

f:id:fv_ishii:20210301001112j:plain 底部にはIPD(瞳孔間距離)調整用のスライダーがあります。
これは無段階でなめらかに調整できます。

コントローラー

f:id:fv_ishii:20210301001247j:plain f:id:fv_ishii:20210301001308j:plain f:id:fv_ishii:20210301001257j:plain 他のWindows Mixed Realityのコントローラーと違いタッチパッドがなくA・B(X・Y)ボタンがあります。
そのためタッチパッド前提のアプリだと操作感が変わりそうです。
コントローラーは手をまっすぐ下ろすとトラッキングロストしますが、横方向に腕を伸ばす状態ではロストは気になりませんでした。
また、コントローラーは少し大きめに感じました。

オーディオ

f:id:fv_ishii:20210301001207j:plain ヘッドホンはValve Indexに似ていて、耳には直接当たらず耳の真横に固定することができます。
音質は申し分ないと感じました。
ヘッドホンは真後ろまで回転できるので収納時に安定しそうです。

接続

f:id:fv_ishii:20210301001218j:plain f:id:fv_ishii:20210301001229j:plain f:id:fv_ishii:20210301001353j:plain ヘッドセットから伸ばすケーブルは1本です。
伸ばしたケーブルはコントロールボックスのような機器から2本に分かれ、PCのDisplayPortとUSB Type-Cに接続します。
ReverbG2の箱にはDisplayPort→Mini-DisplayPortとType-C→Type-Aの変換器が同梱されています。
ただ、PCにケーブルを挿すだけではなくコントロールボックスのような機器にACアダプタを接続し電源に繋ぐ必要があるため、取り回しが少し面倒です。

その他

海底で海の生き物を眺めるtheBluで見え方を体験してみました。
f:id:fv_ishii:20210226150640j:plain f:id:fv_ishii:20210226150655j:plain 解像度が高くスクリーンドア効果も感じず、発色が良く非常に綺麗でした!
ただ、視野角が少し狭く感じました。

まとめ

どちらも高性能で総合的に満足のいくものでした。
VR開発のお供にいかがでしょうか?(2021年3月1日現在、Reverb G2は予想以上の注文により在庫がなく、届くのは4月以降になるようです)

フォージビジョンは株式会社日本HPとパートナーシップを締結し、VRソリューションにて「コンサルティングパートナー」および「コンテンツ制作パートナー」です。