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スマートアグリセミナーを受講してきました

こんにちは、フォージビジョン藤原です。
12月11日(火)に株式会社情報機構様主催のセミナー 「農業のIoT/AI技術、スマート農業の最新動向から先進事例、ビジネスチャンスまで」を受講してきました。とても興味深くわくわくする内容でしたのでご報告いたします。

スマートアグリとは

スマートアグリとは、IT(ICT)等の先進技術を活用して生産管理や品質・生産効率などの向上を実現する、新たな農業の取り組みやあり方のことである。いわばスマート化された農業である。農林水産省は、スマートアグリ(スマート農業)を「ロボット技術やICT等の先端技術を活用し、超省力化や高品質生産等を可能にする新たな農業」と定義している。同省によれば、スマートアグリの実現によって、農業機械の自動制御による超省力化や大規模生産の実現、センシング技術や過去のデータを駆使した多収・高品質生産、ロボット技術の援用による重労働の緩和・軽労化、ノウハウのデータ化や運転アシスト機能の補助による農作業の簡易化、および、生産情報の提供(トレーサビリティ)による消費者等への情報提供、等々のメリットが期待される。農林水産省は2013年11月に第1回「スマート農業の実現に向けた研究会」を開催した。IT、農業、電機といった各分野から委員が参加している。

引用:https://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A2%E3%82%B0%E3%83%AA

農業の抱える課題

農業に対するイメージは日本の農産物は高品質ではあるが、担い手がおらず高齢化が進んでいるといったイメージではないでしょうか? 現状としても農業従事者の平均年齢は約66歳、耕作放棄地面積(主観ベース)は42.3万haまで増加しているそうです。2035年には農業就 業人口は、100万人となり現在の約半分になる予測があるようです。食は生きるためのベースですから自国での自給率が低いのは不安ですよね。そのような状況になっているのは以下の様な理由があるようです。

きつい肉体労働

儲からない

初期投資がかかる

イメージ通りですね。そういった状況をITを使って改善していこうという取り組みがスマートアグリです。

ITの活躍どころ

きつい肉体労働  → 自動運転や農業ロボットを使って代替

儲からない    → 自動化を行うことで収穫量が増える

初期投資がかかる → 機材シェアリングなど低コスト化

品質向上     → データを蓄積し、分析することで品質の向上

三輪先生のセミナーでは、ITの活躍の場を「匠の目」「匠の頭脳」「匠の手」として解説していただきとてもわかりやすかったです。

匠の目

農作業で、「農地の見回り」にも多くの時間をかけているのが現状のようです。しかも見回りをする人の農業熟練度によっては得る情報に差が出てしまいます。農業未経験の私が見て何も感じなくても熟練者が見ると病気の予兆や、発育度などの情報を得られるでしょう。

そこで「匠の目」として農作業用ドローンの活躍が進んでいるようです。 実際に活用している様子があったのでリンクを張っておきます。

www.jnouki.kubota.co.jp

また、センサーも「匠の目」として利用し、温度、湿度などもデータとして蓄積することで、農作業習熟度に頼らない正確なデータを取得出来ることもITを使うメリットになります。

匠の頭脳

頭脳としては、生産管理システムの活用が行われています。ITと相性が良い機能だと思います。農業生産プロセスの見える化、作業記録、計画策定など蓄積するデータ量が多くなればなるほど活用する幅が広がっていくと思います。過去の傾向からかかりやすい病気や生産量の予測を立てたり収集するデータ量とデータの種類によって可能性は広がると思います。

匠の手

匠の手として、三輪先生が所属されている日本総合研究所で開発中の自律多機能型農業ロボットを紹介していただきました。

https://c01.newswitch.jp/cover?url=http%3A%2F%2Fnewswitch.jp%2Fimg%2Fupload%2FphpeoJUzZ_5b570a301fa1b.jpg

作業者と一定の距離を保って自動追従してくれるので、収穫時の運搬支援や自律走行で除草や害獣監視を行えるとのこと。特に害獣監視は便利だと感じました。夜通し農地を自動巡回してくれるので、効果ありそうですよね。

最後に

現在農業データプラットフォームの整備が行われており、近い将来公開されるようです。気象データや地図データ、病害データなど農業に関わるデータが集約されるプラットフォームということで、新しいサービス展開が期待できますね。弊社でも何か社会に役立つ技術を提供出来たらと考えています。セミナーを受講してもっとスマート農業を知りたいと感じました。