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VRゲームジャムで重力子猫VRを作った話

本記事は、Oculus Rift Advent Calendar 2016の23日目の記事です。

先日、VR GameJam in Japan 2016 Autumnに参加して、重力子猫VR(じゅうりょくこね こう゛ぃーあーる)というVRコンテンツを開発しましたので、そのお話をです。

はじめに

ゲームジャムとは?

数人でチームを組み、2日間でゲームを開発するイベントです。

詳しくはWikipediaを見てください。

VRゲームジャムとは?

VRコンテンツの開発に限定したゲームジャムです。

Global Game Jamなど他のゲームジャムと異なり、競技性が低く、事前準備(企画、チームビルド、実装など)が許容されているのが、私にとっては非常に魅力的です。

VRHMDや各種デバイスの選択肢が多く、2日間で完成させることが難しいから~、と言う理由もあるかも知れません。

会場の様子

たのしい。

ラーメンとか、レッドブルも貰えたりします。

企画

VRコンテンツを開発する上で、推奨されていないお約束事項がいくつかあります。 例えば…

  • 既存のゲームをVR化 → 非推奨
  • カメラの移動 → 非推奨
  • カメラの回転 → 非推奨
  • などなど…

下記ページのベストプラクティスガイド参照のこと

forums.oculus.com

わかっちゃいるけど… 「あのゲームをVRでやってみたい。でも絶対に酔うよね…」 と言うのはありますよね?

store.steampowered.com

www.titanfall.com

www.jp.playstation.com

www.jp.square-enix.com

www.capcom.co.jp

でもこれ絶対酔う…

VRは生牡蠣のような物といいますし、俺だって快適なVRコンテンツを作りたい…!

とは言っても、GRAVITY DAZE2が出ますし…挑戦なくして成長なし! 思い切って挑戦することにしました。

重力子猫VRでやること

  • Oculus Rift + Remoteを使用
  • 無重力浮遊と落下
  • 可能な限りの酔い対策
  • 移動が酔う
    →酔いやすい加減速は行わず、等速直線運動のみ
  • 回転が酔う
    →着地したときのみ、しかも1フレームで回転し、効果音と煙でごまかす。

中間発表&本発表

初日はVR酔いでダウンしてこんなんなりました。

www.slideshare.net

www.youtube.com

www.youtube.com

操作方法

Oculus RemoteのOneボタンのみで、接地・無重力浮遊・落下を切り替えながら移動することができます。

  • 無重力浮遊
    Oneをクリック
  • 無重力解除
    Oneをホールド
  • 目標マークの方向へ落下
    無重力浮遊時にOneをクリック
  • 空中停止
    落下中にOneクリック

開発環境とアセット紹介

参考までに今回の開発環境とアセットへのリンクを貼っておきますので、気になるアセットがあればお試し下さい。

フィードバック

何名かの方に体験して頂いたフィードバックなどです。

  • 酔わない。(ゲームジャム会場調べ)
  • 建物の近くを飛ぶと酔う。
  • 移動時のパーティクルがくっきり見えると酔う。
  • 着地後に自分の体勢が分かりにくい。
  • 目的地に目印を置く?
  • 落下時の体勢を分かりやすく。
  • 足下に目的地が表示されるようにすべき?
  • 酔いにくいように作ったら、もはや別物…?
  • 背景の衝突判定を専用に作らないと着地後の姿勢がおかしい。
    Cubeだけで構成していたら発生しなかった問題。
  • 第三者視点も試したい。
  • 接地している時はRemoteで左右に旋回したい。

関連記事

www.moguravr.com

まとめ

ゲームジャムは良いぞ。

VRコンテンツの開発実績がひとつ増えました。 あと、新規プロジェクトを短期間で回せるため、新しい技術を採用しやすく、現在進行中の別プロジェクトにフィードバックできました。

VR酔いに強い方で、重力子猫VRを試したい場合、こちらからダウンロードしてお試しください。

※VRゲームジャムに興味が湧いた方は、VRゲームジャムの公式Twitterアカウントをフォローしましょう。 会場提供やスポンサーの申し出があると主催者さんが喜びそうです。

24日目は、yuujiiさんのカノジョの作り方です。