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Engineering Manager Meetup #4 で登壇してきました

みなさん、こんにちは。
ソリューション技術部の中島です。

先日 Engineering Manager Meetup #4 というイベントで登壇させていただきました。
今回は発表で話した内容を補足するとともに、私の考えをお伝えできればと思います。

Engineering Manager Meetup とは

Engineering Manager Meetup - connpass

Engineering Manager Meetup は、

エンジニアリングマネージャやエンジニアリング組織、その周辺について関心のある方々が語り合い、知見や悩みを共有できる場

を目指して、1~2ヶ月に一度、イベントを開催しています。
また、SlackのWorkspaceもあり、各社のエンジニアリングマネージャやVPoE、CTOといった役職の方々およびそのような役割に関心のあるエンジニアの方々が活発な交流を行っています。

私は肩書はエンジニアリングマネージャではありませんが、チームのマネジメントをしており、取り組みとしては近い部分があると思っています。

第1回、第2回はOST(オープン・スペース・テクノロジー)形式で実施され、第3回から発表+OST風懇親会(後述)というスタイルになっています。

エンジニアリングマネージャの集まりらしく、やりかたを固定せず色々なものを取り入れて試して改善していき、より学びの深いものにしていこう、というアジャイルな雰囲気があります。

今回の登壇の経緯

私が今回このイベントで登壇しようと思った経緯ですが、第3回のMeetupの登壇者や懇親会で話した方々がとにかく凄く見えてしまって、自分はまだまだダメだなと、正直かなり凹んだのですが、その経験が逆に今回の登壇のきっかけになりました。

あまり話すのが得意ではないので、むしろ発表者となることで、無理矢理にでも自分を表現した方が自分を知ってもらうのに手っ取り早いかなと考えていたところで、社内の会話で「登壇は、全員に自分を知ってもらえる一番簡単な自己紹介だ」という話を聞いて最終的に決心しました。

そんなこんなで、私自身はエンジニアリングマネージャではないですが、こんな会社もあって、そこでこんなことに取り組んでますよ、ということを発表するに至りました。

資料

当日発表した資料はこちらです。

話したこと

テーマ

私がこの発表で伝えたかったこと、それは、

  • 受託開発を主とする会社において、組織をよりよくするために、まず何をしたか

です。

エンジニアのマネジメントや、組織やチームを改善するという話においてよく目にする事例は、多くが自社サービスやプロダクトを持つ事業会社のものだと思っています。

  • 組織やチームのビジョンやミッションが明確
  • 社員のコミットメントが高い
  • 自分たちのプロダクトのみならず、開発プロセスや組織そのものもよりよくしようと改善を繰り返している

という事業会社に対するイメージがあり、キラキラしてるなーと思ってました。

弊社は受託開発がメインなので、自社プロダクトのような継続性や一貫性を持ってチームで取り組むのは難しいと感じています。

もちろん、事業会社と受託開発会社という括りで「事業会社だから良い」「受託開発だから悪い」というような単純なものではないのはわかっていますが、エンジニアリングマネージャと受託開発というのは、あまりイメージが結び付かないことも事実です。

ということで、まずは自分自身が「受託開発の現場において行っているエンジニアリングマネージャ的な取り組み」について発信してみようと思い立ちました。

話した内容の要約

当日話したことは、簡単にまとめると以下のようなことです。

  • 事業会社はキラキラしているイメージ
  • 受託開発(少なくとも弊社)はキラキラしてないと感じている
  • 弊社ではエンジニアや組織のマネジメントはあまり機能していない
    • 人数が少なかったときは、代表がエンジニアのマネジメントをしており、それはうまく機能していた
    • 会社の規模が大きくなってきて、代表1人では全部を見きれなくなってきた
  • 私もいつの間にかマネージャという立場になっていた
    • やることを広げていった結果、いつの間にかマネージャになっていた
  • チームの課題:コミュニケーション不足
    • ロケーションの壁(客先常駐と自社内)
    • エンジニアが守りに入る(自分の責任範囲を限定・他責)
  • まずやったこと:1on1とふりかえり
    • コミュニケーションの頻度を高める
    • 相互理解・後押し・サポート
  • それによってメンバーの意識が変わってきたように思う
    • チームや組織への貢献
    • 新しいことへの挑戦
    • 成長意欲の増加
  • 今はその範囲をさらに広げるべく実践中
    • やらない理由は単なる言い訳
    • とにかくやってみないとわからない
    • 普段何も言ってこなくても、話す時間を確保するとたくさん話が出てくる
  • まだまだ課題は山積

1on1やふりかえりをやって、チームが良い方向に進み始めていますよ、というところがちょっと目立ってしまったかもしれませんが、実際まだまだこれからだと思ってます。

発表してみて

発表している間はだいぶ緊張して、あまり周りを見る余裕もありませんでしたが、Twitter(ハッシュタグ #em_meetup)で参加者の皆さんが投稿してくれた内容が、良いフィードバックになりました。
主催者の @ohbarye さんからも「発表者はフィードバックが貰えないことが何よりツライので、聴き手の皆さんはどんどんTwitterに感想や意見を発信してください」と促してくださっていましたが、実際に発表してみてその意味がよくわかりました。

懇親会

当日は、私を含めて6名の登壇者が発表した後、登壇者ごとに分かれて、それぞれの発表テーマに興味のある人が集まって話をするというOST風懇親会*1というものを実施しました。
私のテーマは会場の皆さんにはあまり身近でなく、他の方の発表も面白いテーマばかりだったので、もしかしたら誰も来ないかなと思っていたのですが(誰も来なければ、他の登壇者のところへ行って話をしようと思っていました)、ありがたいことに同じような環境で働いている方が来てくださり、かなり身近なテーマで話し合うことが出来ました。

懇親会で話した内容

全ては覚えていませんが、いくつかのトピックについて話をしました。
ここでは簡単に話したテーマだけをピックアップして記載します。

1on1について

  • メンター側が評価や配属などの権限を持っていない場合に、果たしてやる意味があるのかどうか
  • 同じチームだけど社員ではない(業務委託の方など)人に対して、やるべきかどうか

ふりかえりについて

  • 効果的なふりかえりができているか
  • もっと効果的にするにはどうしたらいいのか、何か良いやり方があるか
  • Fun/Done/Learn(私はこれを知らなかったので、自チームに持ち帰る良いお土産になりました)

スクラムについて

  • 社内でスクラムの取り組みを広げることの難しさ
  • チーム外からの干渉への対処

前回(第3回)のMeetupの懇親会ではあまり話すことが出来ず、少し自己嫌悪があったのですが、今回は登壇したこともあって、自分が話の中心になり、懇親会での話しやすさは前回とは全く違っていました。

感じたこと

実は、私の発表が終わった後に先述の @ohbarye さんから会場へ「私の会社はキラキラしてると思う人どれくらいいますか?」という質問を投げかけてくださったんですが、あまり手を挙げてる方いなかったんですよね。

もちろん、"自分の会社よりも他の会社の方がよく見える、相対的に見たら自分のところはキラキラしてないぞ"、ということもあると思いますが、キラキラしてようがしてまいが、どの会社でも何かしら課題は抱えていて、それを乗り越えてさらに良くなっていく、というのを絶えず繰り返していくことが大事なのかなと思っています。
私から見ると、現状に満足することなく、常により良く変化していくことに前向きに取り組んでいく姿勢そのものが、キラキラして見えるのかなと感じました。

もちろん私もその姿勢を失わないよう、意識して仕事に取り組んでいます。

Twitterで他の登壇者の方が発表した内容について、懇親会で話したかったとつぶやいたところ、早速それを拾っていただいて、登壇者が集まって話す会を開きましょうという流れになりました。
こういう動きの早さに驚くとともに、自分から主体的にアクションを起こしていくことで、繋がりが広がっていくことを今回の登壇を通して実感しています。

次回は運営のお手伝いをさせてもらおうと思ってます。
当日参加された皆さん、本当にありがとうございました。

*1:OST風懇親会とは、OSTのようにいくつかのテーマ(今回は登壇した6人の発表テーマ)に分かれて、それぞれ参加者が話したいテーマのところに行ってそのテーマについて話し合う懇親会です。