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Azure Migrateを使ったVM移行 (2)

こんにちは、プラットフォームビジネス事業グループ 浜口です。
前回、Azure Migrateを使ったVM移行 (1)ではAzure Migrateを使ってVMを検出するところまでを実施しました。

今回は前回の続きとして、VMの評価と移行を実施していきます。

評価

以下の手順でVMを評価します。

①[作業の開始] ページ >[サーバー、データベース、Web アプリ] で、[検出、評価、移行] を選択します。
②[Azure Migrate: Discovery and assessment] で [評価] を選択し、[Azure VM] を選択します。
③[評価の種類] で[Azure VM]を選択し、[検出ソース]で[Azure Migrateアプライアンスから検出されたサーバー] を選択します。
④[編集] を選択して、評価のプロパティを編集することが出来ます。

今回の検証では特別な条件では絞らずにサイズ設定の基準はオンプレミスを指定して評価します。

評価の設定

⑤[評価するサーバーの選択]>[評価名] と[グループ名]を指定し、アプライアンス名とVM を選択して[次へ] を選択します。
⑥評価の詳細を確認したら、[評価の作成] を実行します。評価を作成すると、[Azure Migrate: Discovery and assessment] >[評価] に表示されます。

コスト詳細の画面でAzure VMサイズとコストの見積もりが確認できます。
今回評価したCentOS7のサーバーは1CPU, メモリ2GBのリソースで仮想マシンを作成しており、Azure VMサイズは同等のリソースである[Standard_A1_v2](1コア数, 2GBのRAM)で評価されました。

コスト詳細

移行

VMware VMを移行するために以下の手順を実施していきます。

VMのレプリケート

レプリケーションを有効にするには、次の手順に従います。

①Azure Migrate プロジェクト >[サーバー、データベース、Web アプリ]>[移行およびモダン化] で、[レプリケート] を選択します。
②各設定を指定し、[続行] の順に選択します。

インテントの指定

③評価 (実行している場合) から VM のサイズ設定とディスクの種類を適用するには、 [Azure Migrate Assessment から移行設定をインポートしますか?] で [はい] を選択し、VM グループと評価名を選択します。
④[仮想マシン] で、移行する VM を選択します。 その後、 [次へ:ターゲット設定] をクリックします。

レプリケート設定

⑤[ターゲット設定] でそれぞれ任意の値を選択して[次へ]を選択します。

ターゲット設定

⑥[コンピューティング] で、VM の名前、サイズ、OS ディスクの種類、および可用性構成 (前の手順で選択した場合) を確認します。 Azure VMサイズは評価と別のサイズを選択しても問題ありません。

コンピューティング

⑦[ディスク] で、VM ディスクを Azure にレプリケートするかどうかを指定し、Azure でのディスクの種類 (Standard SSD か HDD、または Premium マネージド ディスク) を選択します。
⑧[タグ] で、必要に応じたタグを追加することを選択します。
⑨[レプリケーションの確認と開始] で設定を確認し、 [レプリケート] をクリックして、サーバーの初期レプリケーションを開始します。

レプリケーションの確認と開始

テスト移行

レプリケートが完了すると、テスト移行/移行が実行できるようになります。
テスト移行では移行が想定どおりに動作することを確認し、シュミレートすることが出来ますがここではスキップします。 手順としては、移行の代わりにテスト移行を選択して実行するだけです。 テスト移行が完了したら、 [レプリケーション] で Azure VM を右クリックし、 [テスト移行をクリーンアップ] を実行し、テストで作成されたリソースの削除を忘れないようにしましょう。

テスト移行をクリーンアップ

移行

移行は次の手順を実施します。

①[Azure Migrate プロジェクト]>[サーバー、データベース、Web アプリ]>[移行と最新化] で、[Azure VM] の横にある数値を選択します。
②[マシンのレプリケート] で VM を右クリックし、[移行] を選択します。
③[移行]>[仮想マシンをシャットダウンし、データ損失のない計画された移行を実行しますか] で、 [はい]>[移行] の順に選択します。
④VM に対して移行ジョブが開始されます。 ジョブが完了したら、 [仮想マシン] ページで VM を表示して管理できます。

ジョブは成功し、移行ジョブは完了しました。

移行ジョブ画面

[仮想マシン]ページでシリアルコンソールを使って移行したVMへの接続を確認できました。

CentOS7接続確認

移行が完了したら、VM を右クリックし、[移行の完了] を選択します。 これで、オンプレミスのマシンのレプリケーションが停止し、VM のレプリケーション状態情報がクリーンアップされます。

移行の完了

まとめ

今回はVMware環境のVMをAzure Migrateを使ってAzure環境へ移行してみました。 実際の移行では移行時のダウンタイムや移行後のVMへの切り替え方法なども考慮する必要があるかと思います。 移行の際にはAzure環境側で仮想ネットワークの作成などが必要となるので、Azure環境の構築に関してもある程度の知識が必要になると感じました。

エージェントレスの移行はVMware環境にアプライアンスサーバを作成すればVMの検出/評価/移行が全て実行できるので、VMware環境だけが移行対象の場合は手順がシンプルでわかりやすいかと思います。