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EC2 インスタンス (Windows Server) で、Amazon Elastic Network Adapter を外したときの対応について

こんにちは、AWS エンジニアの尾谷です。
 
今日は、Windows Server として稼働する Amazon EC2 インスタンスで、タスクトレイの通知領域にある各種デバイスを外したときの挙動と対応についてまとめてみたいと思います。

Windows Server は、t3 ファミリーや m5、r5 ファミリー以降の Nitro インスタンスだと Elastic Block Store (EBS) ストレージや Elastic Network Adapter (ENA) をタスクバーの通知領域に項目が表示されます。
普通はクリックしないと思いますが、オペミスでクリックして外してしまうと RDP 接続が切断されてサーバーが利用できなくなります。

試した OS

  • Windows Server 2019
  • Windows Server 2022

結論

  • Amazon Elastic Network Adapter を外すとネットワーク接続できなくなります
  • 再起動では改善せず、停止 / 起動で仮想サーバーホストを変更する必要があります

以下、具体的に挙動を説明していきます。

Microsoft Basic Display Adapter を取り外した場合

Microsoft Basic Display Adapter を取り外した場合は「安全に取り外すことができます。」とメッセージが表示されますが、実際には取り外せません。

AWS NVMe Elastic Block Storage Adapter を取り外した場合

AWS NVMe Elastic Block Storage Adapter を取り外しを選択した場合は「現在使用中」といった旨の表示が出て、取り外しができません。

Amazon Elastic Network Adapter を取り外した場合

Amazon Elastic Network Adapter を取り外した場合のみ、リアルに取り外しができてしまいます。
具体的には下図のようにハングアップして動かなくなり、

Remote Desktop 接続が切断されてしまいます。

Elastic Network Adapter (ENA) を取り外してしばらくすると、インスタンスはステータスチェックに失敗するようになります。

以上より、ENA 取り外しのオペミスは実障害になりそうです。
 
Fleet Manager - リモートデスクトップでも取り外しの挙動を試しましたが、RDP と同様に切断されました。

復旧方法

まず、セカンダリネットワークインターフェースをアタッチして復旧する方法を試しました。
新しくネットワークインターフェースを作成し、アクションからネットワーキングでアタッチして

プライマリネットワークインターフェースにアタッチしていた ElasticIP アドレスを、 セカンダリネットワークインターフェースに付け替えてみました。

すると、ステータスチェックは合格し、インスタンスには接続できるようになりましたが

「Amazon Elastic Network Adapter #2」だけで、プライマリの「Amazon Elastic Network Adapter」 が表示されませんでした。

また、ネットワークアダプターも一つしかない状態で、セカンダリネットワークインターフェースのみ表示され、プライマリネットワークインターフェースは表示されない状態になりました。

デバイスマネージャーで、非表示のデバイスを表示してみたところ、半透明のデバイスは見つかりましたが

デバイスをアンインストールして、スキャンしても再度表示されず復活できませんでした。

再起動でも認識せず

EC2 コンソールから、インスタンスの再起動を選択してみましたが、改善しませんでした。
また、Windows OS 上で再起動しても改善しませんでした。

停止/起動すると、プライマリの「Amazon Elastic Network Adapter」が認識したので、停止 → 起動で仮想サーバーホストを変更するのが確実のようです。