こんにちわ、クラウドインテグレーション事業部 山口です。
ForgeVision Advent Calendar 7日目の記事です。
JAWS SONIC / MIGNIGHT JAWS 2020配信振り返りを含めて書いていきます。今回はその2となります。
JAWS SONICとは?という内容は前回の記事をご覧下さい。
配信の事前準備
配信の事前準備は、配信環境構築以外にも下記に関するドキュメントや案内を用意する必要があります。
- 登壇者への案内作成
- 配信当日の説明&誘導
- セッション時間管理(タイムキーパー)
- セッション間の動画切替
- 録画セッションのエンコードチェック&再エンコード
それぞれ1つずつ何をしていったのか書いていきます。
登壇者への案内作成
配信するためにはコンテンツが必要です。JAWS SONICの主な配信コンテンツは登壇者によるセッションです。 登壇者がセッション内で話をすることで、はじめて配信コンテンツとして成立します。
登壇者が登壇内容を事前に準備し、視聴者にストレスレスでスムースにセッションを進行できるように登壇者向け案内を作成しました。
登壇者向け案内に含めた内容はこちらです。
- 配信環境イメージ図
- 視聴者から見える動画(画面)イメージ
- 登壇者控え室(登壇前の説明を行う部屋)接続先情報
- 当日集合時間
- (今回は登壇者がセッションを行うスペースとしてZoomを使ったので)Zoomクライアントのバージョン
- スライドの縦横比
- リハーサルに関する案内
- 当日の流れ(集合〜セッション開始〜終了まで)
- セッション持ち時間と、持ち時間オーバー
- 当日緊急連絡先
- 問い合わせ窓口
イベントにより、他に追加すべき内容もあるかと思いますが、最低限上記が盛り込まれていれば登壇者が情報不足により不安になることは無いかと思います。
個人的には、控え室(登壇前の説明を行う部屋)とは別に、登壇者の方々がワイワイできる楽屋を用意すれば良かったという反省があります。
配信当日の説明&誘導
登壇者向け案内により、登壇者の当日集合場所(控え室)への誘導は行うことができます。 登壇者にセッションを行ってもらうためには、控え室で登壇へ向けた最後の説明が必要となります。 事前案内で伝えることが出来なかった内容や念を押して伝えたい内容、そして配信前〜配信開始〜配信終了までの全体の流れを説明します。
ここで注意すべきは書面などで一度伝えたことを相手は理解してくれている、覚えてくれているという前提がコミュニケーションミスを生む原因となることです。
今回のケースで考えると内容を伝え相手が理解をしてくれているということを確認するまでのコミュニケーション責任は運営側にあり、伝えるべき相手の責任は理解したということを意思表示するまでとなります。
JAWS SONIC 2021 配信班では伝えることを漏らさない、オペレーションミスを防ぐために登壇者誘導オペレーションの手順書およびチェックリストを作成しました。
JAWS SONICでは、1セッション20分(登壇者入れ替えを含む)で24時間連続配信のは60回以上の説明&誘導を行うため、伝え漏れやオペレーションミスの発生確率を極小化するための施策としても用意が必須な状況でした。
また、登壇順を間違えるなどの事故を防ぐため、控え室は Chime、セッションはZoomと利用するツールを分ける工夫も取り入れています。
セッション時間管理(タイムキーパー)
JAWS DAYS(MIDNIGHT JAWSや一部セッションを除く)のセッションあたりの持ち時間は20分です。24時間常に配信を続けますので、バッファ枠はありません。
1つの枠でセッション時間をオーバーすると、誰かがセッションを早く終わらせてくれない限り後続のセッションに影響が発生し続ける状況です。
登壇者の方々がセッションを時間通りに進めてくれるかについては事前および当日の説明でお願いしていますので、あとは切替オペレーションをいかに早く効率化出来るかという点がポイントになります。
セッション時間管理は当たり前に行うとして、セッション間の動画切替を効率化するために採用した方法を記載します。
登壇者は登壇時間の40分前に控え室(Chime)に集合
配信班の事前説明担当スタッフより登壇者リストより点呼を行い控え室への接続を確認
登壇者誘導オペレーションに従い当日の最終事前説明を実施、登壇者の理解を確認(Zoomの接続先もここで初めて伝える)
登壇時間の20分前にセッション用のZoomに誘導
前のセッションが始まるため、マイク・カメラミュートのまま待機を依頼
(前のセッションが終了)登壇の順番になったら、マイク・カメラミュートの解除を依頼
資料投影を行う場合は画面共有を依頼(ここが事前の最終テストになる)
10秒前に案内を行い、秒読みカウントー>キュー出しを行う
登壇終了
お疲れさまでした、と登壇者にお礼をし、Zoomからの退出を依頼
上記をひたすら繰り返していきます。
セッション間の動画切替
「JAWS SONICでは、1セッション20分(登壇者入れ替えを含む)」と記載しましたが、具体的には「登壇17分、切替え3分の計20分」で1セッションが構成されています。
前述の切替オペレーションは3分間で実施するということです。ここで言及したいのは3分間で切替をする、ということではなく切替のオペレーションは視聴者に見せず、裏側で進める必要があるということです。
すなわち、切替オペレーションの最中は、別の動画を配信に載せる必要があります。このセッション間の動画切替はOBSのシーン切り替えを使うことで実現しています。(OBSの操作手順については本記事では触れません)
セッション間の動画切替も含めると全てのオペレーションは下記となります。
登壇者は登壇時間の40分前に控え室(Chime)に集合
配信班の事前説明担当スタッフより登壇者リストより点呼を行い控え室への接続を確認
登壇者誘導オペレーションに従い当日の最終事前説明を実施、登壇者の理解を確認(Zoomの接続先もここで初めて伝える)
登壇時間の20分前にセッション用のZoomに誘導
前のセッションが始まるため、マイク・カメラミュートのまま待機を依頼
(前のセッションが終了)登壇の順番になったら、マイク・カメラミュートの解除を依頼
資料投影を行う場合は画面共有を依頼(ここが事前の最終テストになる)
セッション開始前のジングル動画(約15秒程度の動画)にシーンを切替
10秒前に案内を行い、秒読みカウントー>キュー出しを行う
登壇終了
セッション間の動画にシーンを切替
お疲れさまでした、と登壇者にお礼をし、Zoomからの退出を依頼
配信に載るセッション情報を次のセッションの内容に修正
これらを事前説明担当スタッフ、Zoom&OBSオペレーションスタッフと手分けして行う必要があり、オペレーションが成熟しない間は配信が不安定になる可能性があります。
JAWS DAYSは配信班の事前リハも行い予めオペレーションイメージを持って本番に臨みましたが、やはりリハは必須だと思います。
いざ当日
当日の様子はその3でお送りします。