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JAWS DAYS 2024 のロゴ素案を Bedrock で生成した話

これは、Amazon Bedrock Advent Calendar 2023 19 日目の記事です。


こんにちは、JAWS DAYS 2024 実行委員の尾谷です。

来年、2024年3月2日 に JAWS DAYS 2024 が開催されます。

JAWS DAYS は、JAWS-UG (ジャパン AWS ユーザーグループ) が主催し、アマゾンウェブサービスジャパン後援のもとで開催される、JAWS-UG 最大のイベントです。

jawsdays2024.jaws-ug.jp

2020 年から 2022 年までの間はオンラインで開催され、今年 2023 年は開催されなかったので、実に 4 年ぶりのオフライン開催となります。

僕は、2020 年から実行委員として参加させていただいており、2021 年、2022 年とデザイナーさんが作ってくださったサメデザインを元に、ノベルティを作ったり、動画を作ったりしてきましたが、今回はデザイナーが不在のまま、イチからデザインをさせていただくことになりました。

僕は本業がインフラエンジニアで、Photoshop や Illustrator は使えるもののデザインセンスのかけらも持ち合わせていないため、一度はお断りした (ちゃんとデザイナーさんを立てましょうと説得した) のですが、とある方から

「Amazon Bedrock にいくつか候補を作ってもらって、そこから描き起こしたらええんちゃうの?」

とアドバイスいただき、試してみることにしました。

JAWS DAYS 2024 のキーワードを用いて画像生成してみる

以下は、実行委員長の早川さんが発表された JAWS DAYS 2024 のテーマです。
現在、JAWS DAYS 2024 のディザーサイトにて掲載されています。

JAWS DAYS 2024 のテーマは「LEAP BEYOND」です。東京では4年ぶりに、1つの会場に集まって行うリアルイベントとなります。リアルなイベントでは「ビジネスとテクノロジー」「地方と都市」「学生と社会人」など、さまざまなバックグラウンドを持つ人が同じ空間を共有します。この空間の中で、異なる価値観の人たちが、自分たちのコミュニティを飛び越えて偶然に出会う場を提供することで、新しい可能性を探っていきたいと考えています。(以下省略)

Amazon Bedrock Stable Diffusion XL で生成

上記キーワードを使って、いくつか Amazon Bedrock (ベースモデルは Stable Diffusion XL) で画像生成しました。
Stable Diffusion XL の使い方は、本記事では取り扱いません。 Amazon Bedrock Advent Calendar 2023 1日 を書いてくださった @icoxfog417 さんの記事がまとまっていて非常に分かりやすかったので、是非ご覧ください。

qiita.com

the shark Leap Beyond between business and technology

まず最初に、今回のテーマである「ビジネスとテクノロジー」の間を飛び越えるサメというプロンプトで、画像を生成してみました。

パラメーターはオリジナルのまま生成しましたが、ビジネス感もテクノロジー感も感じない神々しいサメが登場しました。
ちょっとイメージとは違ったものの、画像の生成能力に驚きました。

the shark Leap Beyond between local and city

サメは地方と都市の間を飛び越える というプロンプトで画像を生成しました。

ドローンみたいなサメが出てきました。
今回の会場である 池袋 のイメージはなく、どちらかというとニューヨークになってしまったので、これは違うな。と思いました。

the shark Leap Beyond between analog and digital

サメはアナログとデジタルの間を飛び越えるも試しました。
かなり綺麗なサメが生成されましたが、背景が抽象的でちょっと伝わりづらいなと感じました。
手前がアナログで、奥がデジタルなんでしょうね。次、いきます。

上記のキーワードで、三部作を生成してみて感じたことは、海面があった方がサメぽいということ。
オリジナルのサメも背景には富士山が描かれています。

github.com

the shark arches over the sea surface

Bedrock に海を意識してもらうため、サメが海面にアーチを描く というプロンプトも試してみました。

うーん、波は欲しいですね。

beyond the shark

じゃんじゃん行きましょう!
サメを超えていけ!ということで、映画ジョーズさながらの緊迫した画像が生成されました。

はい、次!

shark is flying

サメが飛んでる!

だんだん雑になってきましたが、これいい感じじゃないですか?
シンプルな方が気持ちが伝わるのかも知れないと思った瞬間でした。

shark high jump

サメの高跳び!

shark coming over the wall

壁を超えてくるサメ

このあたりで、僕はずいぶん飽きていたようです。
パラメーターチューニングを行っていました。
generation step を 50 から 55 に増やした画像がストレージに残っていました。

背景の右側が波ではなく角張った壁のようになっていて、不自然でした。
Stable Diffusion が最適化された状態になっているのでしょうか。
時間が取れたらドキュメントなど確認してみたいと思います。

ヒントはもらった

これ以外にもいろいろ試しましたが、僕は、JAWS DAYS 2024 のロゴとしてそのまま使える画像を生成することができませんでした。
結局、自分でテーマを決めてラフ絵から書き起こしていくことにしました。
Amazon の考え方の一つに「Bar を上げる」というのがあります。

上げた Bar を Beyond すると、今まで見えなかった「地方と都市」「学生と社会人」「ビジネスとテクノロジー」などの関係性が俯瞰して見えるといった考えを元に、サメを高跳びさせてみました。

僕は、常々 Bar になる基準は一つではないと思っていて、一本ではなく三本にしてみました。
また、Bar は見方を変えると超える方法が見えたり、いろんなことが繋がっていて 360° しっかり見渡すことが必要だと思っているので、円という形で書き起こし、以下のラフができました。

そのあとは、実行委員のメンバーと何色が好みか?とか、どの画像が一番しっくりくるか?など協議を続けました。

「落ち着いた感じでいきたい。」 「矢印は入れたい!」
「ちょっとイルカっぽくない?」

などの意見をいただきながら修正し、現在のロゴになりました。
みんなで作り上げたロゴは、若干アンバランスでお恥ずかしいのですが、お気に入りです。

おまけ

最後に Japan AWS User Group Community というプロンプトで生成した画像をご紹介します。
アジア、メガネ、ノベルティシャツといったところがポイントを押さえていますが、JAWS-UG の中核は、サメでなく人なんだということを Bedrock も理解してくれているようで安心しました。

以上です。
次回は、しっかり時間を取って、技術的なブログをまとめたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。